こんにちは、日河 翔です。
前回記事を投稿してから、随分時間が経ってしまいました・・・。
大変遅くなりましたが、『くれなゐ君』上巻・下巻を漸く出版いたしました。
ひとまず電子書籍版を発売中です。
ペーパーバック版の方は、おそらく今月中にはKindleストアに表示される予定です。
発売されましたら、またこのブログでお知らせします。
上巻・下巻ともに、素人ならではと言えますが、物語の出だしのスピードがゆっくりです。もともと上下巻に分けて書いたものではないので、下巻のスタートは中盤にあたり、平和な雰囲気で始まります。
後半に向かって徐々に加速していくのですが、「試し読み」の部分で、読むのをやめてしまう方が多いのだろうなと思います。
この作品は、執筆していた当時の未熟さや、荒削りな情熱らしきものをそのまま残すため、敢えて書き直しませんでした。
自分の判断が正しかったのかどうか、危ぶむところですが・・・。
小さな灯火であるこの物語を、受け取って下さる方がいらっしゃることを、心から願っています。
<著書のご案内>
『くれなゐ君』
常陸宮の姫君は幼いながら、都一不器量で無教養と評判だった。
紅君(くれないぎみ)という通り名に惹かれ、元服前の少年・実孝は常陸宮邸で姫君を垣間見る。
まっすぐな姫君と、不器用な貴公子のすれ違う初恋は、都の異変とともに押し寄せた運命の渦に巻き込まれてゆく。
「あなたを殺しはしない、決して。この身など惜しくはないのだから」
二人を取り巻くのは先帝の長子・一の宮の死、短命だった斎宮、奇怪な流行り病・・・。出家を望みながらも、巫(かんなぎ)の血に目覚めていく紅君は、数奇な運命をたどり始める。
源氏物語の「末摘花」を下敷きに、一人の少女を軸として、美しい情景を交えて織りなされた平安王朝絵巻。