ともしびの花 ~日河 翔の創作手帖~

作品のお知らせや創作活動に関すること、訪ねた寺社の紹介などを綴っています。

物語は、闇を照らす命のともしび。

 

こんにちは、日河  翔です。

 

ツイッターを始めて1ヶ月と少し、少しずつ慣れてきて1日1ツイート程度はできるようになってきました。

ただツイートが増えていくと、初心にかえりたい時、該当する自分のツイートを探すのに時間がかかります。ツイッターの機能を使いこなせていないだけなのですが・・・。

更新頻度の低いこのブログは、既にただの日記と化しているので、開き直りですが備忘録的な使い方もできますね。

初心を忘れないために、ブログ名についてここに書き記しておきたいと思います。

 

なぜ、「ともしびの花」なのか?

 

学生時代より、物語を書くということは、闇の中に灯りをともすようなものだと思っていました。

暗闇に射す一条の光ではなく、ふわっと浮かび上がるかすかな灯り。

てのひらから生まれる、小さくて頼りなげな、優しいぬくもり。

それは命の灯であり、希望のともしびです。

拙作『くれなゐ君』にも、このようなシーンが出てきますが、私の原点が表れたものです。

闇の中に一つ一つ、小さな灯りをともしていく。それが私にとって、物語を書くということなのです。

はかなく弱々しい光であったとしても、決して消えることのない希望の物語を。

この灯りを表現する力は生涯得られずに終わるかもしれないけれど、胸にしみ入るような命の美しさを、ただ謳い続けたい。そのように思っています。

 

自分がともしていく物語の軌跡を、とどめ置くところ、それがこのブログです。

 

著書のご案内

『くれなゐ君』

常陸宮の姫君は幼いながら、都一不器量で無教養と評判だった。

紅君(くれないぎみ)という通り名に惹かれ、元服前の少年・実孝は常陸宮邸で姫君を垣間見る。
まっすぐな姫君と、不器用な貴公子のすれ違う初恋は、都の異変とともに押し寄せた運命の渦に巻き込まれてゆく。

 

「あなたを殺しはしない、決して。この身など惜しくはないのだから」

 

二人を取り巻くのは先帝の長子・一の宮の死、短命だった斎宮、奇怪な流行り病・・・。出家を望みながらも、巫(かんなぎ)の血に目覚めていく紅君は、数奇な運命をたどり始める。

源氏物語の「末摘花」を下敷きに、一人の少女を軸として、美しい情景を交えて織りなされた平安王朝絵巻。