ともしびの花 ~日河 翔の創作手帖~

作品のお知らせや創作活動に関すること、訪ねた寺社の紹介などを綴っています。

書き続けていくための信念

 

こんにちは、日河 翔です。

 

校正作業をしていると、とかく雑念が湧いてまいります。特に8回目や9回目の校正では顕著でした。今は10回目の校正作業をしていますが、少し心が落ち着いてきたような気がします。

 

9回目の校正作業中に、迷いのように脳裏をよぎった考えを、忘れないうちに書き記しておこうと思います。

 

これは物書きに限ったお話ではありませんが、「オリジナリティ」について悩まれた方も多いのではないでしょうか。

 

例えば物書きが100人いれば、100とおりの物語ができます。

ただ、私のように才能を持たない凡人ならば、物語の主筋、あるいは一つの場面、あるいは文章表現が、誰かの作品と被ることは充分に考えられます。

自分が知らないだけで、世の中には自分が書いたものと同じような作品が沢山あるかもしれません。

そんな中で、オリジナリティとは何か・・・と考えると、不安を覚えるのはきっと私だけではないでしょう。

 

それでもなお、自分にとってオリジナリティと呼べるものは何かと考えた時、思い描くのはただ一つです。

それは、「神仏の御心にかなうもの」であるかどうか自分に問うていることです。

これが揺らがない限り、その物語は自分にしか書けない。いわゆる「ぶれない」ということなのだと思います。

 

この信念は、胸の内だけに留めておくつもりでした。

宗教的なものに抵抗感を持たれる場合も多いため、なるべくなら外に出さない方がいいと思っていたからです。

しかし、ツイッターの機能を理解できておらず、あるフォローのご挨拶をリプライでお送りする時に、他の方の目にあまり触れるものではないだろうという思い込みから、つい本音が出て書いてしまいました。

それ以降、開き直ってやや(?)オープンにしています。

 

私の物語は正直、売れるものではありません。技術力、発想力のレベルが低いということもさることながら、売れるものを書かないからということです。

商業出版なら、従業員を抱える出版社に赤字を出させるわけにはいかないので、売るために必死になってしまうと思います。信念を曲げざるを得ないこともあるでしょう。

売れないけれど、それでも伝えたい灯火がある。

そんな思いを世に出すことを、Kindleをはじめとするシステムができて、許されるようになったわけです。本当にありがたいことだと思います。

 

私は弱い人間ですので、書き続けていく中で、これからも幾度となく迷い、不安を覚えて立ち止まることでしょう。その時、振り返って改めて信念を確認するため、ブログに残しておきます。